- 遺言って書く必要ある?
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遺言を書くことのメリットは、大きくは
・ご自身の財産等について死後の分配を希望通り(希望に近い状態)に出来ること
・相続人の相続手続きの煩雑さが緩和されること です。
ですので、遺言の必要性については「遺産の分配について要望がある方」と「相続手続きが困難であることが予想される方」は書いた方が良い、と言えるかと思います。「相続手続きが困難であることが予想される方」は、例えば
・相続人の中に、認知症の方や、行方不明者がいる場合
・お子様がいらっしゃらず、相続人の中に兄弟や姪甥などで疎遠な方がいらっしゃる場合
・相続人間で面識がない場合や、仲が悪く、協議がまとまらないことが予想される場合
などが考えられます。上記のような場合は協議がまとまるまでに時間がかかったり、裁判所での手続きが必要になったり、相続の手続きが複雑で長期化することが予想できます。
このような場合は、遺言書があると手続きをスムーズに進めることが出来ます。
- 有効とか無効とか、よくわからない。意思が相続人に伝わればいいんじゃないの?
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遺言の形式上の要件を満たさない場合の他に、文言によっても部分的に無効になってしまったり、意図せぬ内容になることがあります。
しかし、無効であったとしても相続人全員が遺言者の意思を汲み取って無効部分について遺産分割協議をしてくれたら、遺言者の希望通りの結果になるかもしれません。この場合、一人でも反対する相続人がいた場合に協議が難航することが考えられます。また複雑な手続きが必要なケースですと遺言が無効な場合「手続きの煩雑さが緩和される」といった遺言を書くメリットの効力が発揮されませんので、手続きが長期化するおそれがあります。
遺言を遺されるのであれば、トラブルを避けるためにも、相続手続きをスムーズに進めるためにも、有効な遺言が望ましいです。
- 公正証書遺言って何?自筆証書遺言とどう違うの?
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【自筆証書遺言】
・民法968条の規定通りに直筆で作成する必要があります。
・形式の要件を満たさない場合は無効になる他、訂正方法なども厳格に規定通りに行わないと訂正部分につき無効になる可能性があります。
・手数料の負担なく、すぐに作成が可能です。
【公正証書遺言】
・民法969条の規定通り、証人2人の立ち合いのもと公証人が作成します。
・形式の不備で遺言が無効になる可能性が極めて低く、また複雑な内容の遺言であっても公証人の確認の上作成されるため高度な証明力が期待できます。
・公正証書遺言作成には手数料がかかります。(金額は遺言の内容・資産の額により異なる)
【比較】
〈字が書けない場合〉自筆証書遺言は作成できません。公正証書遺言は作成可能です。
〈検認手続の要否〉自筆証書遺言は検認必要です。公正証書遺言は検認不要です。
〈無効となる危険性〉公正証書遺言と比較すると、自筆証書遺言は無効の可能性が高いと言えます。
〈費用〉自筆証書遺言と比較すると、公正証書遺言の作成の費用は高額です。
- 公正証書遺言は、士業などの専門家を通さずに直接公証役場にお願いしてもいいの?
専門家に頼むと何が違うの? -
はい。公証役場に直接連絡を取って作成いただくことも可能です。
司法書士などの専門家に依頼するメリットとしては、お客様の真意が言葉に反映されているか?そもそもの根底として認識に誤りがないか?要望通りの内容にするために検討するべきことが検討されているか?などをヒアリングし、確認した上で公証役場に依頼し、遺言が作成されますので、お客様が公証役場と直接やりとりをするよりもスムーズかつよりご安心いただけるかと思われます。 - 自筆証書遺言保管制度って何?
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自筆証書遺言保管制度とは、遺言書保管所にて直筆の遺言を保管する制度です。
制度の特徴としては、
・【形式的なチェック】
遺言書の保管申請時に、民法の定める自筆証書遺言の形式に適合するかについて外形的なチェックが受けられます。※内容については遺言書保管官に相談・確認をお願いすることはできません。
・【検認が不要】
通常、自筆証書遺言は相続開始後に家庭裁判所での検認が必要ですが、自筆証書遺言保管制度にて保管されていた遺言については検認が不要です。
・【通知制度】
相続人等のうちの一人が、遺言書保管所において遺言書の閲覧・証明書の交付を受けた場合、その他の相続人全員に対して、遺言書が保管されている旨の通知が届きます。
また、あらかじめ遺言者が指定した相続人等に対して、遺言者の死亡の事実が確認された時に、相続人等の方々の閲覧等を待たずに遺言書が保管されている旨の通知が届きます。
※公正証書遺言には通知制度はありません。
★保管の申請の手数料は3900円で公正証書遺言よりも費用を抑えることができますが、必ず本人の直筆による遺言書であり、申請時には必ず本人が予約をし本人が遺言書保管所に行く必要があります。また、形式面でのチェックしかされない為、より有効性の高い確かな遺言を希望される場合は、高度な証明力のある公正証書遺言をお勧めいたします。
★その他、公正証書遺言と自筆証書遺言保管制度の違いについてなど、どちらを利用するかお悩みの場合はぜひお気軽にご相談くださいませ
